編集者活動日記

2018年
12月12日

埼玉県高校図書館フェスティバルという意思
埼玉県立浦和第一女子高校 図書館司書 木下通子先生

浦和にある埼玉県立浦和第一女子高校へ。
図書館司書の木下通子先生にお会いするために出かけた。
ぜひ先生ではなく「さん」と、と言ってくださるので以後は木下さん。

木下さんは「埼玉県高校図書館フェスティバル」という
イベントの実行委員長でもあって、
活動内容はご著書『読みたい心に火をつけろ!』(岩波ジュニア新書)
にも描かれている。

埼玉県高校図書館フェスティバルは、
埼玉県の県立高校の司書の先生方の有志で行われていた。
フェスティバルでは、シンポジウムを行ったり
学校図書館がもつ課題について話し合ったりということをなさっていた。

その活動は、
専任の司書の先生がいつも居る図書館がいかに豊かであるか、
その環境が子どもたちにもたらすものがいかに大きいかを
社会に訴えかけた。
そして、埼玉県では、しばらく行われていなかった司書職採用試験が
再び実施された。
2012年のことだった。

採用試験実施を区切りとして、イベントは今は行われていない。
けれども、活動のひとつだった
「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本」
という取り組みは続いている。
県内57の書店・100の公共図書館ではこの「イチオシ本」のフェアも行われる。
2018年のイチオシ本は、2月15日(つい先日のこと!)に発表された。

木下さんはそういう動きの中心にいた方。

うちの読書案内について話を聞いてくださったあとに、
先生は私を真面目な目で見て
「本に、子どもたちを助ける力があると思ってるというわけね」
と聞いてくださった。
「思ってます」
と答えたら、
「そう。私も思ってます」
とまたふわっとした表情に戻られた。